横断歩道で

運転免許を取得してから数十年が経ちますが、自動車学校の学科の授業で教わったことで、一番印象的で今でもずっと頑なに守っていることがあります。それは、「信号のない横断歩道に歩行者が立っていたら、止まらなければならない」ということです。自動車優先ではなく、歩行者優先なのだと。最近特に、娘の子を連れて歩くことが多くなり、ほとんどの車は、横断歩道で立っていても止まってくれません。少し前にJAFが行った調査でも9割の人が「止まらないし、そんな規則は知らない」とのことでした。

たとえ世間がそうであろうと、私はよほどのことがない限り、止まるようにしています。もちろん、周囲の様子も考慮して、です。対向車がビュンビュン来る時は、下手に止まって、歩行者が渡り始めても危ないので、その辺りは考慮しているつもりです。ところが、後ろの車に「突然そんなところで止まって危ないじゃないかー」くらいの勢いでクラクションを鳴らされたことや、それを追い越そうとされたり…みんな心に余裕がないのでしょうね。世知辛い世の中です。

それでも、歩行者を見つけると、ここぞとばかり止まるのですが、歩行者の方も、まさか止まってくれるとは!という表情でにこっとしながら渡っていく姿。自己満足ですが、本当に心温まる、うれしい瞬間です。交通弱者である歩行者の存在に、自動車が気が付いた。そして、自分のために止まってくれた。9割の人が、こちらを見て頭を下げて渡られたり、小走りしたり…それを見るのがうれしくて、ついつい止まってしまいます(笑)。残念ながらたまに、知らん顔で通り過ぎる人もありますが、恥ずかしいから知らん顔をしているのか、歩行者が優先なのだから当たり前だと思われているのか、まぁそれはそれで、私が止まりたくて止まったのだからどうぞ、お好きに!と思っています。

先日、NOAの仕事の帰り道、夕方4時半頃でしたが、NOAのお店の前の通りを走り始めたら、黄色い帽子の小学生の女の子3人が横断歩道の手前で立っています。4年生か5年生くらいでしょうか。これは私の出番!とばかりに、対向車も後続車もいなかったのですが、止まりました。すると、3人は小走りで渡り、渡り終えて反対側の歩道へぴょんと飛び乗るや否や、1人の子がくるりと向きを変え、こちらを向いて満面の笑顔で深々と頭を下げるではありませんか!そうしたら、もう一人もそれに続いて最敬礼。あまりにかわいらしく、しかも自然な振る舞いにもう感動!感動して3人目の子がどうしたかは覚えていません。

それで、こちらも負けじとばかりに最高の笑顔(のつもり)で会釈して通り過ぎました。うーん、この感動、このままにはできない、どうしようか?と思った瞬間、閃きました。とりあえず車を路肩に停車させ、何をしたかと言いますと、今の女の子たちの小学校をスマホで検索したのです。今は本当に便利な時代ですね。グーグルで現在地を出したら、地図に小学校がありました。それで、その小学校を検索して、すかさずその場で「近所を通りかかった者ですが、一言申し上げたくて」と、学校へ電話をしました。女性の方が出られたのですが、最初は何を言われるのかと神妙な様子で聞いておられたのですが、先ほどの一部始終をかくかくしかじかと説明して、「きっと学校での日頃の教育、しつけの賜物だと思いました」と、本当にお節介に申し上げました。すると、みるみる声が変わり、「わざわざありがとうございます!私たちも励みになります。子どもらも喜びます。」とおっしゃいました。あーよかったなー。世の中に、こんなお節介なおばさんがいてもいいじゃないかと、自己満足で帰りました(笑)

実は、こういうお節介を子どもらが小さい頃からよくやっていました(笑)何度、小学校へ電話をしたことでしょう。地域の子どもらの善い行いを見かけたらすぐに電話をしていました。(専業主婦でいつも家に居ましたし、暇でした)なぜならば、自分の行いを誰かが見てくれている、しかもそれをみんなの前で褒められた。(全校集会の時などに披露されていたようです)うれしいと思うのです。叱られることは多々あっても、褒められることってなかなかない時代、誰も見ていないところでも、善いことをしよう!と思ってくれる子が増えることを願って。

その話を娘にしたら、すかさず「私は、子どもの頃から、お母さんからそういう話を聞いてたから『誰も見ていなくても善いことしよう』ってずっと心がけてきたよ」と言いました。後日、友人にも話したら「私もあとで誰かには話すだろうけど、学校へ電話するなんて思いもつかなかったけど、今度から私も真似するね。」と言ってくれました。

本当に日常の些細な出来事です。でも、そういう些細な出来事の中に、大切なことっていっぱいあると思うのです。あの小学校で、もしその話が披露されたら、あの子たち「あ!私たちのことだ」って思ってくれたかなー、そんなことを思いながら、今日もニヤニヤしながら、横断歩道を渡ろうと立っている人がいないかなと探しながら運転しています。












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  1. 2017/12/19(火) 05:10:09|
  2. 未分類

あたたかい街

今年も残りわずかになりました。あっという間の一年でしたが、今年も本当にいい年だったとしみじみ思い返しています。

タイトルの「あたたかい街」、決してうちの地域だけが温暖化というわけではありません(笑)。昨年以来、娘の子の保育園のお迎えを、今年もずっと続けてきたのですが、そこで、本当にこの街はあたたかいなと感じているためです。

私も娘もご縁には大変恵まれています。娘は一昨年の7月に出産したのですが、そのひと月前、産休に入った時、役所へ行った際に、偶然7月以降に産まれた子のために、保育園の予約枠があると教えてもらい、すぐに予約できたので、出産後、産休明けても安心して、職場復帰ができました。しかも枠のあった保育園は2つあり、当時住んでいたマンションと最寄り駅の中間にある保育園を予約していたのですが、どういう巡り合わせか、その保育園が移転することとなり、何と我が家から徒歩2分のところへ新築されたのです。待機児童問題が叫ばれる昨今、保育園に入れるだけでもありがたいのに、産まれる前から予約でき、しかも新築ピカピカの園舎、うちから2分とは恵まれすぎて申し訳ないくらいです。

それもあって、お迎えを快く引き受けたのですが、何しろすぐ近所のため、朝夕や日中の様子がよく目に入ります。今の時代、子どもの声は騒音だと言われ、地域から敬遠されるところもあると聞きますが、幹線道路から1本入った住宅地、送り迎えの保護者のために、近隣の信用金庫と内科クリニックが朝夕の送迎の時間、駐車場を貸して下さっているのです。これは、本当にありがたいことです。両方合わせて30台分はあります。それだけでもありがたいのに、地域の年配の方が駐車場の入り口で交通整理をして下さいます。朝も夕も、真夏の炎天下も、真冬の凍える時間帯にもです。こっそりお尋ねしたら、ボランティアでして下さっているそうです。本当に頭が下がります。子どもたちは、こういう方々の思いに支えられて、すくすくと成長しているわけです。

25年ほど前に地下鉄の駅ができ、しかも名鉄と相互乗り入れする便利な立地に、街は一新され、数多くのマンション群が立ち並び、大きなイオンができ、それに伴って、名古屋市内でも犯罪発生数がワースト5位に入ってしまったそうです。そこで、地域の方々が、青パトを導入して、夕方から夜間にかけて、町内を巡回されるようになりました。そのおかげで、かなり犯罪が減少したそうです。年に4回発行される広報誌をとても楽しみにしているのですが、そう書かれていました。

保育園は保育園で、本当にありがたいと感謝しています。狭い敷地ですが、3階建てで屋上には遊び場やプールもあり、狭いながらも園庭には、木でできた滑り台や砂場の他に、小さな畑には季節の野菜が、フェンス沿いには、いろいろな草木が植えられていて、街中でも自然を感じられるようになっています。私は、植物が大好きなので、毎日お迎えの帰りに、フェンス越しの花や木を子どもと一緒に愛でるのを日課にさせてもらっています。一年通して、四季の移り変わりを感じられる本当に幸せな時間と空間です。

お名前も存じ上げない多くの方々のおかげで、私たちが日々、安全に心豊かに生活させてもらっていること、本当にありがたいです。密かな楽しみは、広報誌に紹介されている、シルバーボランティアのお仲間に、いずれ参加させて頂いて、地域の一員としてお役に立てることです。




















  1. 2017/12/17(日) 05:50:21|
  2. 未分類